【ゆめのたね × SDGs】守りあいケアしあうラジオ「みんなde防災」
2024.11.25
放送局有志で結成した「ゆめのたね防災部」とは
2024年が明けたばかりの元日、能登半島をM7.6の大地震が襲いました。
1月、ゆめのたね放送局では一般社団法人縁GINと協力し被災地へ4000食の食材、レトルトご飯5000食分、七尾市御祓避難所へ100人前の焼きそばなどを提供するなど微力ながら現地支援を行いました。また放送局共同代表 岡田尚起氏・佐藤大輔氏による義援金募集のチャリティ講演(オンライン)を行いました。
※写真中:岡田 氏(ゆめのたね放送局共同代表) ※写真左/右:縁GIN副リーダー 永井氏
令和6年能登半島地震で犠牲になられた方々へ心よりご冥福をお祈り致します。被害を受けた方々、現在も避難生活を余儀なくされている方々にお見舞い申し上げます。
令和6年能登半島地震で犠牲になられた方々へ心よりご冥福をお祈り致します。被害を受けた方々、現在も避難生活を余儀なくされている方々にお見舞い申し上げます。
ゆめのたね放送局では、各スタジオリーダーが連携しながら「ゆめのたね防災部」を立ち上げており、連日多くの方が出入りする各スタジオごとの備蓄や避難計画づくりに取り組んでいます。また、防災部メンバーのよるラジオ番組「みんなde防災」を毎週放送しています。
ソーシャルなインターネットラジオ局である特性を活かし、地震・台風・水害・気候変動への日常の備えなどの知恵を、各スタジオリーダーたちが地域別の情報を持ち寄りながらお届けしています。
※みんなde防災 2024年8月より毎週 土曜 AM8:30放送中
この防災部の部長を努めているのが東京スタジオパーソナリティ楠本あゆ美さんです。今回のコラムでは防犯防災の専門家でもある楠本さんの活動をご紹介したいと思います。
ラジオ番組「まもらじ」を起点に、防犯防災の専門家の道へ。
防犯防災習慣アドバイザーである楠本あゆ美さんは、東京都や自治体や商工会議所などで防災学習セミナーの講師を務めています。また企業のBCP(事業継続計画)策定支援コンサルタントとしても活動しています。
楠本さんは、これまでDV被害者支援のNPO法人勤務、防犯ショップ店長としての実績を積んできました。2011年 東日本大震災の際には防災グッズを不眠不休で被災地をはじめ全国に届ける経験もします。その一方で無力感も感じていたのでした。
「災害・事件を未然に防ぐためにもっと日頃から情報発信・啓発活動が必要なのに」という想いがつのっていたのです。そんなタイミングで出会ったのが「人の夢を応援する」をコンセプトに展開しているラジオ局ゆめのたね放送局でした。
そこで楠本さんは一念発起しラジオパーソナリティ養成講座ゆめのたね大学を受講。自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「まもらじ」の放送を2016年よりスタートし、自身も防犯防災習慣アドバイザーとして独立。番組と共に加速度的にその活躍の場を広げることになっていったのです。
※楠本あゆ美さん 防災関連セミナー講師実績(一部)
東京都総務局総合防災部 / 横浜市中区 / 商工会議所(埼玉県東松山市・静岡県袋井市 / 群馬県高崎市 / 新潟県上越市) / 防災コミュニティ研究会 / 八王子市立南大沢学園 / 学校法人市川学園 / 長谷工エンジニアリング/ シニア支援プロジェクトちゃんとちゃんとの学校 等
東京都総務局総合防災部 / 横浜市中区 / 商工会議所(埼玉県東松山市・静岡県袋井市 / 群馬県高崎市 / 新潟県上越市) / 防災コミュニティ研究会 / 八王子市立南大沢学園 / 学校法人市川学園 / 長谷工エンジニアリング/ シニア支援プロジェクトちゃんとちゃんとの学校 等
防犯防災に強く安心した地域を育むためには、その地域において大切な人的資本である「ケアする人をケアする」という活動が欠かせません。楠本さん自身も不安定な社会環境の中で子育てに奮闘してきたシングルマザーでもあり、その必要性を日々感じていました。
2019年4月放送の番組ゲストに来られたRUN伴(ランとも) 埼玉の皆さんの活動は、そんな楠本さんにとって大きく心動かされるものでした。孤立しがちな認知症の方が、ご家族・ケアワーカー・地域の方たちと駅伝のタスキを繋げともに走る。そんなRUN伴の活動により、お互い顔が見える明るいつながりが全国各地で生まれていたのです。
楠本さんもRUN伴の活動に関わることで、防犯防災も「みんなで繋がりみんなで取り組む」ことへ希望を見出していきました。
※「まもらじ」にゲスト出演した NPO法人 認知症フレンドシップクラブ RUN伴 埼玉のみなさん。RUN伴(ランとも)とは、今まで認知症の人と接点がなかった地域の住民や企業、商店などが認知症を生きる本人や家族、医療福祉関係者などと一緒にタスキをつなぎながら走るイベント。
※「まもらじ」にゲスト出演した NPO法人 認知症フレンドシップクラブ RUN伴 埼玉のみなさん。RUN伴(ランとも)とは、今まで認知症の人と接点がなかった地域の住民や企業、商店などが認知症を生きる本人や家族、医療福祉関係者などと一緒にタスキをつなぎながら走るイベント。
第3回 「みんなでBOUSAIキャラバン」大成功
楠本あゆ美さんは、その専門性を活かしてさまざまな防犯防災イベントの企画運営からPRまで携わってきました。そのひとつが、「みんなでBOUSAIキャラバン」です。これは人気タレントで防災士でもある時東ぁみさんが中心となって手掛ける防災イベント。親子で楽しめ身近に防災を感じられる「エンターテイメント×防災のイベント」として全国各地で継続的に開催されています。
2024年3月20日、第3回「親子で歌おう!笑おう!学ぼう!〜みんなでBOUSAIキャラバン〜」が愛知県蒲郡市で行われました。楠本さんは専門家として企画から携わり当日運営まで汗をかきました。第3回目は無事大成功。なんと1〜2回目を大きく上回る1500人もの来場者が訪れ大きな話題となりました。
つい重くなりがちな防災というテーマを、子どもも女性も多くの方に楽しんでもらえた。この体験を通じて、楠本さんがこれまで追いかけてきた「みんなで繋がりみんなで取り組む防災」という希望が確かな自信へと変わっていったのでした。
※防災士としても活躍中のタレント 時東ぁみ さん(中央)。まもラジにもゲスト出演いただき、「みんなでBOUSAIキャラバン」への想いについて語ってくださいました。※楠本さん(写真左・右)
まもらじが放送開始した2016年より8年の月日が過ぎました。素晴らしいゲストの方々とラジオ放送を重ね、多くの同志と活動を共にする中で、ケアをする側の専門家である楠本さん自身もまた「ケアされて」いたのでした。
「お互いを守りあいケアしあう」そんな関係性を積み重ねていくことこそが安心な暮らしを実現する最良の道だと、楠本さんの生き方が示してくれているのではないでしょうか。
ゆめのたね防災部部長として能登に寄り添いラジオで伝えていく
まだ寒さの残る2024年3月、楠本さんは以前資格所得していた小型車両系建設機の練習に通っていました。それは「重労働は難しい女性でも、被災地で貢献できることを増やしたい」という想いからでした。
振り返ればたった一人、無力感から一歩踏み出し始めた楠本さん。そんな彼女が今も出来ることを一つずつ増やす姿に触れるたびに、今から私たちにも出来ることがたくさんあるはずと感じさせてくれます。
楠本さんはその後も毎月のように東京から能登半島へ被災地復旧ボランティアに行き、被災地で求められていることをラジオやSNSでリアルタイムに伝えてくれています。
大きな地震はいつ起きるかわからないし、気候変動による風水害の激甚化は年々深刻さを増しています。能登の皆さんが直面されていることは私たちにいつ起きてもおかしくないことです。
楠本さんはゆめのたね防災部の部長として、今日も動き続け発信し続けています。
※楠本あゆ美さんはほぼ毎月能登へ被災地復旧ボランティアとして活動(瓦礫撤去/家財道具整理/引越しの手伝い/仮設住宅ケア/農業ボランティア/住宅修復支援/草刈など)※写真:2024年
ゆめのたね防災部では、全国のゆめのたね放送局各スタジオやパーソナリティの方々と連携しながら防災・防犯のイベント開催やPR協力も行っています。今後何かご一緒出来そうな方・団体様は番組「みんなde防災」 もしくは 防災部部長 楠本あゆ美さんまでご相談ください。
みんなで繋がりみんなで防犯防災を。さああなたもご一緒に。
・ゴール1 貧困をなくそう
・ゴール3 すべての人に健康と福祉を
・ゴール5 ジェンダー平等を実現しよう
・ゴール9 産業と技術革新の基盤をつくろう
・ゴール10 人や国の不平等をなくそう
・ゴール11 住み続けられるまちづくりを
・ゴール13 気候変動に具体的な対策を
執筆:幸田リョウ (ゆめのたね放送局アドバイザー/株式会社PARK STARS 代表取締役)
ゆめのたね放送局は、2015年6月の開局から8年で全国12スタジオに広がり、ラジオ番組企画・配信を活かした「人の夢を応援するコミュニティ」も広がりを見せています。この連載【ゆめのたね × SDG】では、コミュニティデザインを専門とする私 幸田リョウの視点を交え、各地に広がる社会貢献の活動をご紹介していきます。ゆめのたねパーソナリティの番組企画・貢献活動にますますご注目いただければ幸いです。